2025年6月期 通期決算説明会 質疑応答要旨
※以下は質疑応答の内容を要約したものです。
【質問1】
DX領域のARRとMRRの今後の伸びについて教えてください。
【回答】
企業の価値を測る上で、SaaS領域のARR/MRR成長は極めて重要な指標です。現在、ARRは年間約24億円ですが、今後3年間で30億円を目指します。これはMRR換算で2億5,000万円(現状2億円から5,000万円増)への引き上げを意味します。これにより、企業価値向上と安定した収益基盤の強化を実現します。成長の軸として、既存のFAQサービスは堅調であり、検索サービス「i-search」が再生期を迎えているので、検索技術を更に磨き、AIとの連携・実装を強化することで、ARR成長を再加速させます。現在、大手顧客との実証実験が進んでおり、早ければ今期後半からストック収益に貢献する見込みです。
【質問2】
M&A戦略の方針について教えてください。
【回答】
この1〜2年は事業構造改革(事業譲渡など)が中心でしたが、前期のV字回復を受け、今期からは「攻め」のM&Aを再開します。対象領域として、主力であるDX、人材、TCG領域に関連したシナジー性の高い企業を探し、既存事業を補完・拡張するようなM&Aを進めます。既存事業とのシナジーを重視したPMIを徹底し、投資回収を前提に進めていきます。
【質問3】
株価低迷の要因と今後の対策について、どう見ていますか?
【回答】
現在の株価水準は、過去の営業赤字に伴う純資産低下と、それに伴う大きな減配が主な要因です。今の水準を底とし、中期計画を確実に達成し、更に上方修正も目指して業績を伸ばします。ボラティリティが高いフロー型収益ではなく、安定したストック収益(ARR/MRR)の積み上げを伸長する収益安定化が重要であると考えます。DX領域以外のセグメントも含め、グループ全体のARR/MRRを強化し、収益を見越しやすい体質を目指します。中期計画の着実な実行を通じて、過去最高水準の1株2,000円超を目指していきたいです。そのために、安定株主構成の強化と流動性の確保を進めてまいります。
【質問4】
5年後のスカラはどのような会社になっていると考えていますか?
【回答】
安定収益を生み出す「ストック収益」を基盤にし、ストックサービス提供の価値向上にこだわり、収益基盤を安定させます。DX、人材、官民協創に於いてアライアンス型の新規事業(ヘルスケアなど)といった成長可能性のある事業に取り組む流れを作れているので、この各柱をしっかりと立てて成長を遂げるような、社会のプラットフォーム企業になりたいと考えています。株主価値を着実に高め、持続的な成長を実現します。