〜PdC社とともに、接種券を不要とする実証実験を開始〜
2021年7月15日、株式会社スカラ(本社:東京都渋谷区、代表取締役:梛野憲克、以下「当社」)は、株式会社Public dots & Company(本社:東京都渋谷区、代表取締役:伊藤大貴、以下「PdC」)とともに、新型コロナワクチン予約システムを開発し、滋賀県日野町へ提供を開始しました。同時に、ワクチン接種に必要な紙の接種券に代えて、「xID(マイナンバーカード)」による予約管理の実証実験を開始しました。今後、これらを更に発展させ、自然災害などの際に機動的な申請システムとして、全国の自治体に展開していきます。
■概要
当社とPdCはかねてからアライアンスを結び、デジタルを活用して住民の体験価値を上げる自治体DXを進めていますが、現在、全国各自治体で最優先の課題となっているのが新型コロナワクチンの接種予約についてです。
新型コロナワクチンの予約は、スピーディーかつ安定的な運用が求められていますが、現下における紙の郵送を原則とした予約は手続きが煩雑化し時間がかかります。一方で、ワクチン予約は、全ての世代の住民の使いやすさに配慮した仕様であることも重要です。
そこで当社では、これまで培ってきたIT、AI、IoTの技術力を活かし、WEB予約システムに加えて、自動音声応答や電話有人応答にも対応した、あらゆる利用者が不安なく予約できる仕組みを実現。この度の日野町への提供に至りました。
また、今回の一連のワクチン接種については、「(接種券を)マイナンバーカードで代替できなかったのだろうか」という国民の声や期待を多く耳にしてきました。そこで、PdCおよび資本業務提携先であるxID社と連携し、利用者がスマートフォン上に読み込ませたマイナンバーカードを接種予約に使えるシステムの開発を行い、利便性確保と個人情報保護の両面を満たすシステムとして、同町の一部の有志職員の同意に基づいて予約の実証実験を開始しました。
■背景
このプロジェクトの背景には、PdCと日野町との「逆プロポ」サービスをきっかけとした官民共創の関係構築がありました。大きな社会課題でも小さな一歩一歩の挑戦の積み重ねによって具体的な住民の体験を変えることができると私たちは考えています。
今回の新型コロナウイルスによる社会課題は全世代でスピードが求められる課題です。こうした非常事態にもマイナンバーカードがデジタルと融合して機能することで、住民の体験を変え、安心を少しでも早く得ることができると私たちは考えました。また、国が全国民にマイナンバーカード所持を推進する中で、安心や利便につながる具体的な用途が示せることは大切だと考えています。
■今後の展望
国内でのワクチンプロジェクトは既に進行していますが、当社とPdCは今回の実証実験の機会を得たことで、予約システムから派生した「自治体向け各種申請システム」の開発をともに進めています。マイナンバーカードをデジタル本人認証に使うことで、ワクチンのみならず災害時の給付金申請などにおいても、即日の適正給付を目指しています。
これまでの官民での連携関係を一歩前に進め、共創によって真に必要とされる社会の仕組みを全国の自治体に拡げていきます。